肩が重い、だるいと感じた時におすすめの漢方薬の選び方

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仕事や家事などで「なんだか肩が重いなぁ、だるいなぁ」と感じたらおそらくマッサージやストレッチ、湿布などで対処することが多いと思います。

そんな肩の重さやだるさに対処する方法の1つに漢方薬があります。

漢方薬は近年、幅広い症状に効果が期待でき、通常の薬に比べて副作用もあまりないということから医療に用いられることが多くなってきています。

しかし、世の中には実に多くの漢方薬があり、肩の重さやだるさ、コリにはどの漢方薬が良いのか迷ってしまいます。

ここでは、肩が重い、だるいと感じた時におすすめの漢方薬の選び方をご紹介いたします。

肩の重さ、だるさの原因とは?

肩が重くなったりだるくなったりする原因は実に様々です。肩の筋肉は首や背中などとも繋がっているため、それらが痛むことによって発生する関連痛の場合もあります。

また、風邪やインフルエンザなど病気や内臓などの病気が背景に隠れている場合もあります。

中での一番主な原因の一つが肩の筋肉が硬直し、血管を圧迫することによる血行不良です。

これは主に猫背や巻き肩などの姿勢の悪さや、ストレス、または運動不足や筋力不足、女性であれば生理や妊娠などによるホルモンバランスの変化などが関わっている場合もあります。

また加齢による更年期障害の代表的な症状としても肩のだるさや重さ、コリはあげられます。

このように実に様々な原因がありますが、漢方は肩のだるさや重さの原因となっている肩のコリと一緒に他の症状も捉えてそれを改善するという捉え方で選んでいきます。

たとえば、肩のだるさや重さと共に精神的ストレスが強い場合には「柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)」、五十肩など腕が上がらないという場合には「二朮湯(にじゅつとう)」などが選ばれます。

このように肩のだるさや重さ以外の症状や自分自身の心身の状態をまず見極めるというのが漢方を選ぶ上では一番大切です。

ただし、次のような肩の重さ、だるさを感じる場合には漢方では対処できない場合がありますので、一度医療機関を受信された方が懸命です。

  • ・肩が重い、だるいというより痛い
  • ・寝ている時も痛む
  • ・手や腕のしびれがある
  • ・腕に力が入らない
  • ・手の感覚が鈍くなったり、手が動かしにくくなる
  • ・腰の痛みを伴う
  • ・首から痛みが走る感覚がある

肩が重い、だるい時に効く漢方薬の選び方

先ほども少しご紹介した通り、漢方は肩の重さ、だるさという直したい症状だけではなく、他に生じている症状などから総合して合う漢方薬を選びます。

次の表の様な症状が肩の重さやだるさと共に現れる場合には、その漢方薬を使ってみると良いでしょう。

また、漢方薬にはその人の体格や体力、体質などを表す「証(しょう)」によって使う漢方薬を選ぶので、合わせてこちらの判断基準も確認し、自分に合う漢方薬を探してみましょう。

例えば体格はきゃしゃで病弱、インドア派で運動不足、冷え性のある女性であれば当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)か桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)を選びます。

表1、肩が重い、だるい時に用いられる主な漢方薬

肩コリ以外の症状 漢方薬名 合うタイプ(証)
うなじのこわばり、汗をかきにくい 葛根湯(かっこんとう) 体力があり、病気に対する抵抗力が強いタイプ、がっちりした体格
のぼせ、口の苦味、肋骨の下の痛みや不快感 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう) 体力がなく、病気に対する抵抗力が弱いタイプ、きゃしゃな体格
冷え・自然発汗、関節の痛み 桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう) 体力がなく、病気に対する抵抗力が弱いタイプ、きゃしゃな体格、血行やリンパ液の流れが悪くなりやすいタイプ
冷え、貧血、月経異常、むくみ 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん) 体力がなく、病気に対する抵抗力が弱いタイプ、きゃしゃな体格、運動不足、睡眠不足、便秘やストレスが思い当たる方
のぼせ、月経異常 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん) 体力も普通、病気に対する抵抗力も普通、体格も普通のタイプ
のぼせ、便秘、月経異常 桃核承気湯(とうかくじょうきとう) 体力があり、病気に対する抵抗力が強いタイプ、がっちりした体格、運動不足、睡眠不足、便秘やストレスが思い当たる方
冷えがない、弱い冷え 疎経活血湯(そけいかっけつとう) 体力も普通、病気に対する抵抗力も普通、体格も普通のタイプ、貧血気味のタイプ
五十肩 二朮湯(にじゅつとう) 体力も普通、病気に対する抵抗力も普通、体格も普通のタイプ

葛根湯(かっこんとう)

肩が重い、だるい時によく使われる代表的な漢方薬が「葛根湯(かっこんとう)」です。

葛根湯は風邪などに使われるイメージが強い漢方薬ですが、体を温めて、筋肉の緊張をほぐす作用もあり、発熱がなくとも肩が重い、だるい際によく使われます。

普通の人と比べると比較的体力があるタイプの方に合う漢方薬です。

その他に風邪や頭痛、咳や喉の痛みなどにも使われることが多い比較的使い勝手の良い漢方薬なので、一つ常備薬として持っておくという方も少なくはありません。

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柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)

柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)は主に風邪をこじらせた時に使うことが多い漢方薬ですが、肩が重い、だるい時などにもよく使われる使用用途の非常に広い漢方薬です。

普通よりは体力がなく、体格もどちらかといえば華奢で、のぼせがちな人に用いられる漢方薬です。

葛根湯(かっこんとう)と同様に非常に用途の広い漢方薬なので、常備薬にも適しています。

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桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)

桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)は関節が痛み動かしづらいような関節痛や神経痛を伴う症状によく使われます。

肩こりにもよく用いられる漢方薬です。

普通より体力がなく、体格もきゃしゃ、冷え性を持っている方に合う漢方薬です。

体を温めて痛みを取る作用を持つ「附子」という生薬を配合しており、体を温めることで痛みを取っていきます。

逆に体力のあり、暑がりの人には適しておらず、服用するとのぼせや舌の痺れなどを引き起こす可能性があるので注意しましょう。



当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

主に女性の更年期障害によく使われる婦人科系三大漢方薬の一つです。

更年期障害や月経異常などに伴う自律神経失調症などにも使われるため、非常に幅広い症状に対応しています。

肩のだるさや重さも対応している症状の一つです。

主に体力のない、華奢で顔色が悪い、冷え性タイプの人に適したお薬で、体を温めることによって筋肉の緊張をほぐし肩こりを改善する効果が期待できます。

胃腸の弱い人はあまり向かず、嘔吐や下痢、腹痛などが起こる場合がありますので注意しましょう。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)と同様女性の更年期障害や月経異常などに伴う症状によく使われる婦人科系三大漢方薬の一つです。

体力は普通程度で、すぐのぼせやすく赤めの顔の人にむく漢方薬です。

血行不良に関わる症状によく使われます。

体力がない人や低下した人が飲むと胃腸に害がでやすくなるので注意しましょう。

桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

血行不良などの症状によく用いられる漢方薬です。

主に頭痛やイライラ、不安や不眠、のぼせ、顔面の紅潮、月経不順、関節痛や神経痛、便秘、めまい、肩こり、腰痛などに使われます。

肩こりの主な原因は血行不良であるため、この桃核承気湯(とうかくじょうきとう)も肩のだるさや重さなどによく使われます。

主に体力があり、体格もがっちりしたタイプの人にむく漢方薬です。またその中でも特にのぼせがち、便秘がちの方によく処方されます。

胃腸の弱い人や、体力があまりない人が使うと食欲不振や腹痛、下痢などの症状が見られる場合がありますので注意しましょう。

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疎経活血湯(そけいかっけつとう)

疎経活血湯(そけいかっけつとう)は血液の流れをよくするために使われる漢方薬です。

主に血行不良が現れやすい下半身の痛みに効果があるとされますが、肩こりなどにもよく使われます。

体力は普通程度ではあるものの、貧血がちな方にむくお薬です。急性的な痛みや慢性的な痛みなどにも使われ、幅広い用途を持っている漢方薬です。

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二朮湯(にじゅつとう)

二朮湯(にじゅつとう)は体力が普通程度の人で、五十肩など関節が傷んで腕が上がらないなどの症状に主に使われます。

まとめ

いかがでしたか?西洋の薬とは少し違った切り口で肩こりの症状の改善が期待できるのが漢方薬です。

また近年はこの漢方薬の効果が見直され、実に様々な症状で広く使われるようになりました。

みなさんも、肩がなんだか重い、だるいなと感じた時には、ご自身にあった漢方薬を探し、試してみてはいかがでしょうか?

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