「ちゃんと寝てるはずなんだけど、なんだか体がだるい、疲れやすい、疲れが取れない」そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
そんな時に一番気をつけたいのがバランスの良い食生活です。
しかし、中には仕事などで忙しくなかなか食生活に気を使う余裕がないという方もいらっしゃると思います。
そんな時に役に立つのがサプリメントです。
体に不足しがちな栄養素や、疲労回復に効果が期待できる栄養素など、実に様々なサプリメントが市販されています。
そんな中一体どれを選べば良いのか、自分にはどのサプリメントが合うのかが分からないと感じる方は多いと思います。
ここでは、そんな膨大な疲労回復サプリメントの中から厳選した、5種類のおすすすめ疲労回復サプリメントをご紹介いたします。
疲労回復サプリメントの選び方
疲労回復やその予防が期待できる栄養素は次の通りです。
栄養素それぞれに違った疲労回復効果や特徴などがありますので、それと照らし合わせながら、ご自身の状態に合わせて選ぶのがおすすめです。
疲れを取るのに効果が期待できる栄養素 | ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12)、ビタミンE、クエン酸、パントテン酸、Lカルニチン、オルニチン、マグネシウム、カルシウム、コエンザイムQ10、アスタキサンチン、イミダゾールジペプチド、αリポ酸など |
最も一般的なのはビタミンB群のサプリメント
ビタミンB1をはじめ、ビタミンB2、B6、B12といったビタミンB群は私たちの取り入れた糖質やタンパク質、脂肪といった栄養素をエネルギーに変えるために必要不可欠な栄養素です。
主に豚肉やウナギに多く含まれており、豚肉やウナギが疲労回復に良いと言われるのは、このビタミンB群を豊富に含んでいるためです。
「疲れた時にはビタミンB群」と言われるほど、ビタミンB群を含むサプリメントは疲労回復サプリメントとして最も一般的なものです。
選ぶ時のポイントは、ビタミンB1誘導体が含まれているかどうかです。
脳のエネルギーの元となる糖質をエネルギーに変えるのに必要不可欠なビタミンB1は私たちが活動する上で非常に重要な栄養素です。
しかし、同時に吸収されにくいという特徴も持っているため、食生活のちょっとした偏りで不足してしまい、それが疲れに直結してしまうことがあります。
そのため単にビタミンB1をとったとしても吸収されずに尿として出てしまう場合もあるのです。
そういった欠点を補い、ビタミンB1の吸収を促す成分がビタミンB1誘導体です。
これを含み、さらにはビタミンB2、B6、B12を合わせて含むサプリメントを選ぶと良いでしょう。
ビタミンB群のサプリメントを選ぶ基準
- ビタミンB1の吸収を促進するビタミンB1誘導体が含まれているかどうか
- ビタミンB2、B6、B12が合わせて含まれているかどうか
では、その基準を満足するサプリメント・医薬品をいくつかご紹介いたします。
アリナミンA(タケダ製薬)
ビタミンB群の医薬品として最も知名度が高く、人気なのが、この「アリナミンA」です。
この医薬品には、フルスルチアミンというタケダ製薬独自のビタミンB1誘導体が含まれており、吸収しにくいビタミンB1をより吸収することが期待できます。
また、糖質や脂質、タンパク質をエネルギーに変えるサポートをするビタミンB2や、タンパク質の分解や合成に関わるビタミンB6、脂質やタンパク質の分解や合成に関わるビタミンB12を豊富に含んでいます。
また、それに加えて脂質や糖質をエネルギーに変える働きをする「パントテン酸」も多く含まれているため、連日の残業や、育児や家事などに疲れ果てた時や、寝ているのに次の日に疲れが残りやすい方、なかなか筋肉痛が治らない方などにおすすめの医薬品です。
クエン酸のサプリメント
クエン酸も疲労回復に効果が期待できる栄養素として有名です。
疲労とはいわゆる肉体、もしくは精神へのダメージとも言い換えることができます。
このダメージを受けた体を回復させるためには、肉体疲労であればダメージを受けた筋肉細胞を、精神疲労であればダメージを受けた神経細胞を修復させる必要があります。
この修復作業をすすめる上で必要な栄養素がアデノシン三リン酸です。
このアデノシン三リン酸を体内でいかに生み出していけるかが疲労回復に繋がってくるのです。
このアデノシン三リン酸を体内で生み出す仕組みが「ATPサイクル(クエン酸回路)」です。このATPサイクルを活性化させることができると言われている栄養素がクエン酸です。
クエン酸をより効率的に吸収することが、より効率的な疲労回復のカギとなりますが、そのためにはサプリメントの選び方というより、取り方を次のように工夫する必要があります。
クエン酸の取り方のポイント
- 1日数回に分けて取る
- ATPサイクルをサポートするビタミンB2と一緒に取る
これらの取り方に合ったクエン酸サプリメントを選ぶと良いでしょう。
クエン酸スティック(井藤漢方製薬)
クエン酸はドリンク状にして飲む商品が多い中、クエン酸の取り方のポイントを満足しつつ、いつでもどこでも携帯できて水無しで飲める、さらにはクエン酸の酸っぱすぎる味を解消しているという点でおすすめなのがこのクエン酸スティックです。
1日2回に分けて飲むことができ、さらにはクエン酸の取り方のポイントでもあるビタミンB2を含んでいるため、より効率的にATPサイクルを活性化させる効果が期待できます。
さらにはグレープフルーツ味なので、クエン酸独特の酸っぱすぎる味を解消しているため、飲みやすく続けやすい商品と言えます。
イミダゾールジペプチドのサプリメント
近年疲労回復が期待できる栄養素として注目されているのが、鳥や魚など動物の筋肉に豊富に含まれるイミダゾールジペプチドです。
筋肉に溜まった乳酸を分解を促してくれる作用があり、肉体疲労の回復効果が期待できます。
渡り鳥が数千キロの長い距離を飛んだりできるのは、このイミダゾールジペプチドの疲労回復効果のおかげであると言われています。
また、ストレスなどで神経細胞に過剰な負荷がかかることで発生する活性酸素も、私たちの細胞を破壊して肉体疲労や精神疲労をもたらす原因の一つです。
このイミダゾールジペプチドには抗酸化作用があるため、疲労の元となっている活性酸素を除去し、疲労を軽減する効果が期待できるのです。
このように、疲労の原因である乳酸と活性酸素を同時に除去してくれる栄養素として、近年注目されています。
鶏胸肉に多く含まれているので、サプリメントを買うのがもったいないという方は鶏胸肉を煮込んだスープなどで取ると良いでしょう。
イミダゾールジペプチド(DHC)
ドラッグストアなど様々なところで手に入りやすく、さらにイミダゾールジペプチドだけではなく同じく疲労回復に効果が期待できると注目されているコエンザイムQ10やオクタコサールなどの成分も同時に配合されているのが特徴です。
鶏胸肉をじっくり煮込んだスープでもイミダゾールジペプチドは取ることができますが、もしそういった時間が取れないという方は、サプリメントで補ってあげると良いでしょう。
コエンザイムQ10のサプリメント
コエンザイムQ10は元々体内に存在する栄養素です。
コエンザイムQ10は糖質や脂肪をエネルギーに変える働きがあり、ビタミンB群と同じように体内でエネルギーを生産するサポートをする栄養素です。
そのためこれを取り入れることで、よりエネルギーの生産効率を上げ、疲労回復が期待できます。
また、コエンザイムQ10が疲労回復に注目されているのはもう2つの理由があります。1つ目が強い抗酸化作用を持っていることです。
ストレスなどで神経細胞に強い負荷がかかると、活性酸素が発生し、それが私たちの細胞を破壊してしまいます。
この活性酸素も疲労の原因の一つと言われており、コエンザイムQ10にはこの活性酸素を除去し、疲労を軽減してくれる働きがあります。
2つ目は副腎疲労の回復に効果的なアデノシン三リン酸を生成するTCA回路を活性化させる働きがあるということです。
副腎疲労は長期的なオーバーワークなどで発生したストレスに抵抗する働きを持つコルチゾールが副腎からうまく生成されない時に起こる疲労です。
過労症状の原因とも言われ近年問題視されています。
この副腎疲労を回復するための仕組みを動かす上で重要な栄養素がこのコエンザイムQ10なのです。
また、元々体の中にある物質なので、摂取して何か副作用を起こすということはなく、自然に消費されていくので、使用上での安心感という意味でも疲労回復におすすめの栄養素と言えます。
もし、コエンザイムQ10のサプリメントを考えるのであれば次の基準を満足するものを選ぶと良いでしょう。
コエンザイムQ10のサプリメントを選ぶポイント
- 1日2〜3回に分けて飲めるもの
- 抗酸化作用を持つ脂溶性ビタミンのビタミンEを含む
- 相乗効果が期待できるビタミンCやビタミンB群などを含む
また取るタイミングも重要です。
コエンザイムQ10は脂溶性であり、油分を含む食事のあとが一番吸収率が良いとされています。
もしコエンザイムQ10を取るのであれば、食後に取るようにしましょう。
コエンザイムQ10(ディアナチュラ)
ディアナチュラのコエンザイムQ10サプリメントは、1日2回に分けて飲むことができ、さらにはビタミンE、C、B群を含む11種類のビタミンを配合しています。
先ほどご紹介したコエンザイムQ10のサプリメントを選ぶポイントをすべて満足しているサプリメントは少なかったり、ダイエット用のものも多いため、このサプリメントはより効率的に疲労回復をしたいという方におすすめです。
アスタキサンチンのサプリメント
アスタキサンチンは、加熱すると赤くなるような魚介類に多く含まれている栄養素です。
肉体的な疲労と精神的な疲労両方に効果が期待できるとして、近年疲労回復に注目されている栄養素の一つです。
アスタキサンチンは体に取り入れた脂肪をエネルギーに変えるサポートをする働きを持っています。
人は活動するためにエネルギー源として主に同じ割合で脂肪と糖分を使用します。
しかし、活動が激しくなると糖質が優先的にエネルギーとして使われやすくなり、エネルギー不足、すなわち肉体疲労を招きやすくなります。
アスタキサンチンは体に溜まった脂肪を優先的にエネルギーに変えてくれるため、糖分の使用が抑える働きが期待できます。
そのため肉体疲労の軽減に繋がるという訳なのです。
また、脳も同じ糖分をエネルギーとして利用しており、使いすぎるとエネルギー不足を引き起こしてしまいます。
アスタキサンチンは糖質が優先的にエネルギーとして使われることを抑制する働きがあるため、糖質の利用を抑えることができます。
結果として脳の疲労、すなわち精神的な疲労の軽減にも繋がるといわれています。
また、アスタキサンチンには抗酸化作用があり、疲労の原因となる活性酸素を除去する働きもあります。
もしアスタキサンチンをサプリメントとして取ることを考えるのであれば、次のような基準で選ぶと良いと思います。
アスタキサンチンのサプリメントを選ぶポイント
- 単体ではなく様々な栄養素と一緒に取れるもの(リコピン、βカロテン、ビタミンC、ビタミンE、亜鉛、銅、鉄分など)
ネイチャーメイド アスタキサンチン(大塚製薬)
アスタキサンチンは様々な栄養素と一緒に取る方が良いのですが、なかなかそういったマルチ系のサプリメントはあまり多くありません。
そのため、むしろアスタキサンチンを食後にに取ることで、食事の栄養素と一緒にアスタキサンチンを取ることができます。
そういった意味でここではアスタキサンチン単体のサプリメントをおすすめいたします。
まとめ
いかがでしたか、疲労回復に効果が期待できる代表的なサプリメントや医薬品をご紹介いたしました。
もし、この中でどれを選べばよいか分からないという場合には、まずは疲労回復に効果が期待できる基本サプリメントとして「ビタミンB群」、もしくは気軽に取りたい場合には「クエン酸」をおすすめいたします。
残業などで疲れが溜まっている方、最近体がだるいと悩んでいる方は一度、今回ご紹介したサプリメントを試してみてはいかがでしょうか。