発熱で関節痛や筋肉痛を伴うのはなぜ?その理由と痛みを和らげる方法

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微熱や熱がでた時に関節がチクチクしたり、筋肉がズキズキしたり、筋肉痛や関節痛を感じた経験がある方は多いと思います。

一体なぜ、熱がでると関節痛や筋肉痛を伴うのでしょうか?

おそらく「筋肉痛や関節痛は風邪やインフルエンザの典型的な症状だ」と認識はしていても、「なぜ、熱が出ると関節や筋肉が痛むのか?」という具体的な理由についてはあまり知られていないと思います。

実は、熱が出ると筋肉痛や関節痛になるのにはある理由があったのです。

ここではその理由と、辛い痛みを少しでも和らげる対処法についてご紹介いたします。

なぜ、熱がでると関節痛や筋肉痛を伴うの?

侵入した細菌やウィルスを退治すべく、体に備わっている免疫機能が働いているためです。

そのため「熱がでると、なぜ関節痛や筋肉痛を伴うのか?」その理由を知るには、まず体の免疫機能がどのように、細菌やウィルスに対処しているのかを知っておく必要があります。

免疫機能はどのように細菌やウィルスを退治しているの?

免疫機能を詳しく理解することは非常に難しいのですが、お城を守る籠城戦に例えると非常に分かりやすいと思います。

たとえば皆さんがあるお城のお殿様だったとしたら、敵に攻められた時どのようにしてお城を守りますか?

おそらく、次のような事を行ってお城を敵から守っていくと思います。

  • 攻め込んでくる敵を迎撃する
  • 勝つための環境を整える(敵を弱め、守りを強くする)

たとえば、お城に攻め込まれているわけですから、まずはこれを迎撃します。

それと同時に、戦いの状況を常に城主伝えるために伝令を飛ばし、城主はそれを元に敵を弱め、守りを強くするために次のようなことを行うと思います。

  • 策略を練って相手の兵士の士気を下げたり、スパイを送り相手を撹乱する
  • 檄(げき)を飛ばして自国の兵士の士気をあげたり、同盟国に援軍を要請し、自国の守りをさらに強くする

城が脳、兵士が免疫細胞と考えれば、免疫機能もこれと全く同じです。

細菌やウィルスが体内に侵入すると、まず体の衛兵である免疫細胞がこれを迎え撃ち始めます。

それと同時に脳に対して伝令としてサイトカインという伝令を走らせ、脳は細菌やウィルスに勝つための環境(敵を弱め、守りを強くする)を整え始めます。

この環境こそが熱だったのです。

体の温度を高い状態に保つことで、次のように細菌やウィルスの活動を弱め、免疫細胞の働きを活発にすることができます。

  • 細菌やウィルスが繁殖しにくくなる
  • 白血球が活発になる

このように、発熱は、より細菌やウィルスを免疫細胞が退治しやすくするために私たちの体が自ら作り出しているものだったのです。

熱が出た時に関節痛や筋肉痛が出る原因はサイトカインにあった

先ほどご紹介した免疫機能を少し詳しく解説していきます。

細菌やウィルスが体に侵入すると、それらを撃退する働きを持つ白血球やマクロファージなどの免疫細胞がこれを迎撃します。

それと同時に脳への伝令役として「サイトカイン」という物質が作られます。

これが血液の流れにのって脳へ「細菌とウィルスの戦いが始まりました」という報告をしに行くのですが、このサイトカインはいわゆる司令役である脳の視床下部に直接入ることができません。

脳の視床下部へ向かう途中にある血液脳関門というゲートを通ることができないのです。

そのため、サイトカインは「戦いが始まった」情報を伝えるために「プロスタグランジンE2」という物質を作り出し、これが代わりに脳の視床下部に情報を伝えます。

この「プロスタグランジンE2」には関節や筋肉の痛みを引き起こす作用があり、これが関節痛の原因です。

また、情報を受け取った脳の視床下部は、筋肉を震えさせることで熱を出すように司令を体全体に送ります。

筋肉を震えさせることで熱を上げているため、これが原因となり筋肉痛が出てきてしまうのです。

サイトカインとは?

サイトカインは白血球などの細胞から生み出されるたんぱく質の一種です。

先ほどは脳への伝令役としてご紹介しましたが、サイトカインは細胞同士の伝令役としての役割を担っており、免疫や炎症、細胞に関するあらゆる情報伝達を行っています。

そんなサイトカインはこれまでに約数百種類以上発見されており、それぞれが違った情報伝達の役割を持っていると言われています。

サイトカインの中には「炎症を引き起こす」情報伝達を担う「炎症性サイトカイン」と、「炎症を抑える」情報伝達を担う「抗炎症性サイトカイン」があり、これが免疫機能に大きく関わっています。

簡単に説明すると、細菌やウィルスが侵入した時に、その情報を脳に伝達し、それらを退治しやすい環境(発熱などの炎症)を引き起こすのが「炎症性サイトカイン」です。

たとえば、先ほどご紹介した発熱に関する情報を担っているのは、IL-1、TNF-α、INF-γなどのサイトカインであり、この3つが「炎症性サイトカイン」と呼ばれています。

一方で、細菌やウィルスを対処し終わった後に、その情報を脳に伝達し、炎症の修復を促すのが「抗炎症性サイトカイン」です。

この「炎症性サイトカイン」と「抗炎症性サイトカイン」がバランス良く機能することで私たちの体の免疫機能が正常に働いているのです。

表1,炎症性サイトカインと抗炎症性サイトカイン

サイトカインの種類 サイトカインの名前
炎症性サイトカイン IL-1、TNF-α、INF-γなど
抗炎症性サイトカイン IL-1、TNF-α、FGF、EGF、PDGF、TGF-βなど

※他にも様々な種類のサイトカインがありますがここでは免疫機能に関連するサイトカインのみを扱っています。



熱を伴わない場合もある

風邪の引き始めやインフルエンザへの感染初期など、熱がないにも関わらず関節痛や筋肉痛が出てしまうこともあります。

たとえば、筋肉や関節が何らかの理由によって疲労した状態で、風邪やインフルエンザになってしまうと「熱がないのに関節痛や筋肉痛がある」状態になってしまいやすくなってしまいます。

また、熱が出ていることに気づかず普段通りの生活をしていて、発熱による汗で体が冷えて一時的に熱が下がり、関節痛や筋肉痛などだけが残るというケースもありますし、風邪やインフルエンザとは違った症状が見られる場合には、他の病気が原因である可能性もあります。

ただ、筋肉や関節を酷使したために、筋肉痛や関節痛につながっているだけという場合もあります。

このように、熱と関節痛や筋肉痛は必ずしも同時に現れるものではなく、人によってその症状が現れるタイミングや原因は様々です。

関節痛や筋肉痛を伴う発熱の病気の可能性

実は、風邪やインフルエンザ以外にも関節痛や筋肉痛を伴う発熱を引き起こす病気があります。

一体どれが風邪やインフルエンザで、どれがそうでないのかを個人で見分けるのは非常に難しいと言えるます。

もし個人で見分けるとすれば、それぞれ下表のように特徴的な症状があるかどうかで見分けていくしかありません。

そのため「風邪やインフルエンザとはちょっと違うな」と感じたり、明らかに異常な症状が出ている場合には、病院に行くことをおすすめいたします。

表2、熱と関節痛、筋肉痛を伴う病気

病気名 症状
風邪 軽度の発熱・鼻水・くしゃみ・喉の痛み・鼻づまり・軽度の悪寒・軽度の倦怠感・関節痛・筋肉痛
インフルエンザ 38度以上のの高熱・全身のだるさ・悪寒・下痢・吐き気・咳・関節痛・筋肉痛
膠原病(こうげんびょう) 両頬に現れるあざ・脱毛・口内炎・手足のしびれ・目や口の感想・握力低下・爪の変形

※風邪が治ったあとも関節痛が残る場合にはこの疑いがあります。

ギラン・バレー症候群 38度以上の高熱・飲み込みづらい、喋りづらい、喉の痛み、下痢、頭痛・関節痛・筋肉痛

※食中毒の一つです。

急性肝炎 38度以上の高熱・食欲がない、痰が黄色、尿が褐色、吐き気、全身のだるさ、腹痛・関節痛・筋肉痛

※食品や水の汚染が原因で起こります。

腎孟腎炎 38度以上の高熱・背中や腰の痛み・悪寒・全身のだるさ・意識朦朧・関節痛・筋肉痛
デング熱 38度以上の高熱・咳・喉の痛み・目の奥に痛み・腹痛・全身のだるさ・関節痛・筋肉痛

妊娠初期に微熱を伴った関節痛があらわれることもある

実は妊娠初期に微熱を伴った関節痛があらわれることがあります。

特に初産の方によくあらわれ、妊婦さんの大半が風邪と似たような微熱を伴った関節痛を感じるのだそうです。

妊娠時に微熱を伴った関節痛を感じるのにはプロゲステロンと、リラキシンという女性ホルモンが大きく関係しています。

プロゲステロンは、女性の妊娠をサポートする作用があり、妊娠中期には胎盤を維持したり、乳腺の発達を促したりしてくれます。

一方で体温を高く保つ作用や、眠気やだるさをもよおす作用があり、これが妊娠初期の風邪と似た症状の主な原因です。

また、リラキシンは骨盤の関節や靭帯などをゆるめる作用があり、女性が赤ちゃんを産むための体作りに必要不可欠なホルモンです。

このホルモンによって関節や靭帯がゆるむことで、骨盤が体を支えきれず、骨盤まわりや足に過度な負荷がかかってきてしまいます。

そのため、腰痛や足の付け根の関節に痛みを感じてしまいやすくなります。

このように、プロゲステロンとリラキシンが分泌され始めるため、妊娠初期に微熱を伴った関節痛を感じてしまうのです。

生理前や生理中にも微熱を伴った関節痛があらわれることがある

先ほど妊娠初期にも風邪と似た症状や関節痛を感じることがあるとご紹介しましたが、実は妊娠をしていなくとも、生理前や生理中にも同様の症状を感じることがあります。

原因は妊娠初期と同じくプロゲステロンとリラキシンです。

この2つの女性ホルモンは、生理中にも分泌されるため、同様の理由で微熱を伴った関節痛を感じやすくなります。

発熱時の関節痛や筋肉痛を和らげるには?

風邪やインフルエンザのウィルスに対処するために人間に備わった免疫機能が原因であるため、風邪やインフルエンザ自体を治すしか、関節痛や筋肉痛を完全になくすことはできません。

風邪であれば、風邪薬を飲み、インフルエンザであれば抗インフルエンザ薬などで早期治療を目指しましょう。

一方で、どうしても関節痛や筋肉痛が気になるという方は、関節痛に効く風邪薬を服用して風邪などの早期回復を促したり、インフルエンザの場合には抗インフルエンザ薬を使ったり、対症療法ではありますが、鎮痛作用や免疫機能向上の効果が期待できるアロマオイルを試してみてみてはいかがでしょうか。

アロマオイル

鎮痛作用や免疫機能を強化させる作用のあるアロマオイルを用いることで、関節痛を和らげたり、風邪やインフルエンザの症状を抑える効果が期待できます。

鎮痛作用や免疫機能向上作用が期待できるは、次のようなアロマオイルです。

表3:関節痛を和らげる効果が期待できるアロマオイル

期待できる作用 アロマオイルの種類
鎮痛作用 ユーカリ、シトリオドラ、オウシュウアカマツ、ジュニパー、ローズマリー、ジンジャー、バジル、ゆず、ラベンダーなど
免疫機能向上 ティーツリー、ユーカリ、ペパーミント、タイム、レモンなど

おすすめアロマオイルレシピ

単体で使用しても効果が期待できますが、複数のアロマオイルをブレンドすることで相乗効果が期待できます。

発熱を伴う関節痛や筋肉痛であれば、次のようなアロマオイルブレンドがおすすめです。

アロマディヒューザーや加湿器、または、マスクに垂らしてご使用ください。

・ペパーミント1滴
・ユーカリ1滴

アロマオイルが始めてという方には「生活の木」というアロマオイルブランドがおすすめです。

ハーブとアロマオイルを扱う国内の専門店であり、170種類以上もの豊富なラインナップを取り揃えている他、アロマオイルに関するECOCERT認証などを取得しており、品質も優れています。

海外のよくわからないメーカーのアロマオイルを知識が無いままに購入してしまうと、天然ではなく人工のフレグランスオイルなどが混ざったものを購入してしまう恐れがあるので最初は、出来る限り有名で信頼できるメーカーのアロマオイルを使用するようにしましょう。
※人工のフレグランスオイルの中には体に悪影響を及ぼすものもあります。

また、10mlからしか販売していないメーカーが多い中、生活の木は3mlから販売しており「安価で、さまざまな香りに挑戦しやすい」という点も初心者におすすめな理由です。

ユーカリのアロマオイル

生活の木 ユーカリ・ラディアータ 3ml 生活の木 ユーカリ・ラディアータ 10ml
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ペパーミントのアロマオイル

生活の木 ペパーミント 3ml 生活の木 ペパーミント 10ml
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まとめ

いかがでしたか?関節痛や筋肉痛を伴う発熱の原因は、体の免疫機能であるため、風邪やインフルエンザなどの回復とともに関節痛や筋肉痛も自然とおさまってきます。

そのため、風邪やインフルエンザなど、免疫機能を使わなければならない根本的な原因を解決しない限りは、基本的に対症療法によって痛みを和らげることはできたとしても、関節痛や筋肉痛を感染になくすことはできません。

そのため、早く関節痛や筋肉痛をなくしたいのであれば、食事や睡眠などをしっかりと取ったり、風邪やインフルエンザが早く治るような行動を心がけることが大切です。

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