花粉症で体がだるいと感じるのはなぜ?その原因と対処法とは!?

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花粉症は今や日本人の5人に1人以上が発症する国民病です。また、その内の70%以上の方がスギ花粉症と言われています。

特に2〜4月にかけて、スギ花粉の季節には、鼻づまりや鼻水、くしゃみ、目がかゆい、など日常生活を不快にさせる花粉症の症状や、花粉症によって体がだるいと感じてしまう方は多いのではないでしょうか?

これまで、花粉症の薬や様々な治療方法が開発され、花粉症の症状を抑えることはできても、未だ花粉症を治す治療方法は見つかっていないのが現状です。

そもそも花粉症はどのような原因で起きる病気なのでしょうか?また、それによって体がだるいと感じてしまうのはなぜなのでしょうか?

ここでは、そんな辛い花粉症によって体がだるくなってしまう原因と、ご自身でできる花粉症対策についてご紹介いたします。

花粉症の主な症状とは?

花粉症になると、主に次のような症状に悩まされます。

  • くしゃみ
  • 鼻水(水のような鼻水)
  • 鼻づまり
  • 目のかゆみ、涙目
  • 頭痛やだるさ、悪寒など風邪に似た症状
  • 肌荒れ
  • のどのイガイガやかゆみ
  • 乾いたせき
  • 食欲不振

 

なぜこのような症状が起こるのか、その原因について深く理解し、対処していくためには、まずは「花粉症が一体どのような病気なのか?」「なぜ、花粉症になると辛い症状が出るのか?」といった花粉症のメカニズムを知っておく必要があります。

花粉症って一体どんな病気なの?

私たちの体には、細菌やウィルスなどの異物の侵入から体を守る免役機能が備わっています。

この免役機能を簡単に説明すると、体内に侵入した異物に対するIgE抗体を体の中に作り、再度侵入してきた異物を排除していくというシステムのことです。

異物の正体が全く分からない状態では、体もどう対処して良いのかが分からなくなってしまいますが、過去に一度体内に侵入した異物であれば、この免役機能により抗体を作り対処することができるのです。

例えば、インフルエンザなどの予防接種もこの免役機能のシステムを利用した病気の予防方法です。

このような免役機能が備わっているからこそ、私たちの体は外から侵入してくる外敵から身を守ることができ、新しい環境や新しい細菌、ウィルスに適応することができるのです。

しかし、この免役機能は時に過剰に働きすぎてしまい、症状が強く出過ぎてしまう場合があります。

それがいわゆるアレルギー反応です。

実は、花粉症は、そんな外から侵入してきた花粉を、外に排除しようとするために起こるアレルギー反応の一種なのです。

花粉症になる人とならない人がいるのはなぜ?

花粉症は私たちの体の免役機能が働きすぎてしまうために起こるアレルギー反応の一種ですが、すべての人が花粉症になってしまう訳ではありません。

実は、花粉に対するアレルギー素因というものを持っている人だけが花粉症になります。

アレルギー素因とは、アレルギー反応を引き起こしやすい素質のことで、アレルギー素因を持っていない人にアレルギー反応は起こりません。

たとえば、甲殻類アレルギーの人が甲殻類を食べるとかゆみや発疹、じんましんな特有の症状がでてしまうのは、甲殻類に含まれるトロポミオシンというタンパク質に対するアレルギー素因をもっているからです。

どの物質に対してアレルギー素因を持っているかは人それぞれ違ってくるため、花粉に対してアレルギー素因を持っている人もいれば、いない人もいます。

そのため、花粉症になる人とならない人が存在するのです。

花粉症のメカニズム(スギ花粉の場合)

厚生労働省が出している「的確な花粉症ちろうのために(第2版)」によれば、花粉症患者のおおよそ70%以上は日本固有のスギの花粉が原因だと考えられているのだそうです。

そのため、ここではスギ花粉症を例に、花粉症が具体的にどのようなメカニズムで起こってくるのかをご説明いたします。

呼吸により私たちの体の中にスギ花粉が取り込まれると、まず鼻腔の粘膜にくっつきます。

鼻腔というのは、私たちの鼻の奥にある空間のことです。

体に有害な物質やチリ、ほこりなどを食い止めたり、空気を温めて体内に冷たい空気が入らないようにしたり、湿度を保ち水分が奪われないようにするなど、私たちの健康に関するさまざまな役割を担っています。

粘膜にくっついた花粉のほとんどは、痰などと一緒に外に排泄されてしまいます。しかり、すべての花粉をここで排泄出来るわけではありません。

排泄されなかった花粉は、やがてタンパク質の1種であり、アレルギーの原因物質となる「アレルゲン(抗原)」を鼻の粘膜に浸透させていきます。

※スギ花粉のアレルゲン(抗原):Cryj1、Cryj2

浸透したアレルゲン(抗原)は私たちの体にとっての異物を認識する細胞「マクロファージ」によって発見され、その情報が、リンパ球の司令塔であるT細胞を通じてB細胞へと送られます。

B細胞とは?

B細胞は白血球の一種で、主にT細胞の指示を受け、体に侵入したアレルゲン(抗原)に対する抗体を作る働きを担っています。また、一度アレルゲン(抗原)に対して抗体を作ったB細胞は、私たちの体の中に長く残るため、再度同じ異物が侵入した際には、素早く抗体を生成して、これを迎撃することができるのです。

インフルエンザの予防接種なども一度弱いインフルエンザウィルスを体内に注入し、B細胞の働きによってインフルエンザにぴったりの抗体を生成、一度抗体を生成したB細胞が体に長く残っているため、再度インフルエンザウィルスが体の中に侵入した際に、素早くこれに対処することができるのです。

インフルエンザの予防接種を打った後に、インフルエンザにかかると、症状が比較的軽かったり、早く治るのはこのB細胞が再度抗体を素早く生成することができるからです。

このB細胞によってスギ花粉のアレルゲン(抗原)であるCryJ1とCryJ2にぴったりなIgE抗体(スギ花粉特異的IgE抗体)が作られ、スギ花粉を「排除すべきもの」として攻撃するようになります。

IgE抗体が体内のスギ花粉のアレルゲンを見つけこれを排除するために結合すると、肥満細胞を活性化させ、この肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエンといった化学伝達物質を放出します。

肥満細胞とは?

肥満細胞とは、花粉症のくしゃみや鼻水、喘息の呼吸困難など、アレルギー反応による症状の原因となる化学伝達物質を多く持っている免役細胞の1種です。
IgE抗体がアレルゲンと結合することで活性化し、アレルギー症状を引き起こす化学伝達物質を放出。さまざまなアレルギー症状を引き起こし、異物を体から排除させる働きを担っています。
花粉症の辛い症状もこの肥満細胞から放出されるヒスタミンやロイコトリエンといった化学伝達物質が原因で起こっているため、一見すると悪者に見えますが、体内から異物を排除するという意味で、私たちの体を守るために必要不可欠な細胞なのです。

この時放出されたヒスタミンやロイコトリエンなどの化学物質こそがくしゃみや鼻水、鼻づまりといった花粉症の症状を引き起こす原因です。
このようなメカニズムによって、つらい花粉症の症状は引き起こされているのです。

また、花粉が目にはいると、目がかゆくて涙が出てしまうのも、これと同様のアレルギー反応が起きて、かゆみや涙によって花粉を外に排除しようとするためです。

1度花粉を吸っただけでは、花粉症にはならない?

たとえ花粉に対してアレルギー素因を持っていたとしても、1度花粉を吸っただけでは、花粉症にはなりません。

実はIgE抗体も、侵入した少量の花粉に対して少量作られただけでは、肥満細胞を活性化させることができません。

花粉に対するIgE抗体が一定の量を超えた段階で始めて、肥満細胞をか活性化させ、くしゃみや鼻水を引き起こすヒスタミンやロイコトリエンなどが放出されるのです。

このIgE抗体が一定の量を超えることを感作(かんさ)と呼び、人によって期間は異なりますが約数年〜数十年かかると言われています。

感作までの期間は「吸い込む花粉の量」と「吸い込む頻度」によって変わります。

スギ林の隣で毎日のように多くの花粉を吸い込んでいる人と、スギが全くないところで生活している人では前者の方が、感作までにかかる期間は短いと言えます。

しかし近年、下図の様に戦前に植林されたスギが成長し、花粉を活発に飛ばす樹齢30年以上のスギの面積の増加に伴い、花粉の飛散量が大幅に増加していると言われています。

そのため、感作までにかかる期間が全体的に短くなって来ているだけではなく、本来はあまり花粉症にならない子どもの発症数も年々増加してきているようです。

(※引用元:林野庁「スギ・ヒノキ林に関するデータ」より LINK

 

花粉症と風邪の見分け方

先ほどご紹介させていただいた通り、花粉症は風邪と似たような症状が出ます。

中には微熱や体のだるさを伴うものもあり「これは風邪?それとも花粉症?」と迷ってしまうことも多いのではないでしょうか。

そんな方はぜひ、次の花粉症チェックを行い、ご自身が花粉症なのか、それとも風邪なのかをセルフチェックしてみてください。

(厚生労働省「的確な花粉症治療のために(第2版)」よりKARADARU編集部が作成)

花粉症で体がだるいと感じる原因と対処法とは?

花粉症を発症すると、辛い症状の他に、体がだるいと感じてしまったり、眠気を感じてしまう場合があります。

症状も確かに辛いですが、それに伴う体のだるさや眠気をなんとかしたいと思っている方は多いのではないでしょうか。

実は当メディア管理人である私もそんな体のだるさや眠気に悩まされる人間の一人です。

一体なぜ、花粉症になると体がだるくなったり眠気を感じてしまうのでしょうか?

それは、主に次の4つの原因によると考えられています。

  • 免役機能が働く
  • 酸欠状態になってしまう
  • 体力を消耗してしまう
  • 花粉症治療薬の副作用

では、それぞれその原因について一つずつ解説していきましょう。

免役機能が働きすぎる

人間に備わった免役機能は、体に侵入した異物を排除したり、退治したりするだけではありません。

同時に睡眠を促すことで体を休め、免役力を高めるのも免役機能の1つなのです。

そのため、花粉が体内に侵入し免役機能がこれに対処すると同時に、免役活性化物質が放出され睡眠物質の量が増加します。

この増えた睡眠物質が、体がだるくなったり、眠気をもよおしたりする原因の1つです。

つまり、眠気やだるさを感じるのはごく普通のことであり、花粉を排除すると同時に「横になって体を休めなさい」という免役機能が正常に働いているという証拠です。

自分でできる対処方法

免役機能は体に自然に備わった機能であり、それを抑えることは難しいと言えます。そのため、免役機能を抑えるというよりは、免役反応が過剰に出ないように「花粉を出来る限り吸い込まない」ことが一番の対策と言えるでしょう。

花粉を出来る限り吸い込まないための方法については「花粉の季節に抑えておくべき花粉症対策のポイント!」を併せてご覧ください。

酸欠状態になってしまう

花粉症の典型的な症状である鼻づまりや鼻の粘膜の炎症によって呼吸によって取り込む酸素の量が減ってしまいます。

そのため、脳に行き渡る酸素量が少なくなり、脳が軽い酸欠状態に陥ってしまうのです。

脳が酸欠状態に陥っている一つの判断基準が「あくび」です。

あくびは酸素をたくさん取り入れるための強制的な深呼吸です。

酸素を沢山取り込み脳の酸欠状態を改善しようとします。

そのため、あくびが沢山でる人は主に脳が「酸欠状態」である可能性が高いと言えるでしょう。

※もちろん「酸欠状態」だけではなく他の原因もあります。

脳が「酸欠状態」に陥ると、眠気や体のだるさなどを次のような症状を引き起こします。

  • 体のだるさ、倦怠感
  • 頭痛
  • 疲れやすさ
  • 肩こり
  • 眠気
  • むくみ
  • 視力の低下

このように花粉症によって脳が「酸欠状態に陥ってしまうことが、眠気や体のだるさを感じる原因の1つです。

脳の酸欠状態が長い間続いてしまうと、脳梗塞や脳卒中など重度の疾患のリスクが高くなってしまうので、ひどい眠気や体のだるさを感じる場合には、病院に行くなど早めの対策が大切です。

自分でできる対処方法

鼻の通りを良くし、酸素をしっかりと取り込んであげることで、症状が和らぐことがあります。

鼻づまりを解消するためにおすすめなのが「鼻腔拡張グッズ」と「鼻うがい」です。

鼻腔拡張グッズは、鼻づまりなどの時に鼻の奥にある鼻腔を広げ、鼻の通りをよくするグッズです。

おすすめなのは「ブリーズライト」です。

少し値段が高めなのが気になる所ですが、他の商品と比べると性能がまるで違います。すぐにテープが剥がれてしまったりということがほとんどありません。

また、しっかりと鼻腔を広げてくれるため、鼻づまりがひどくて息苦しい時や、鼻づまりがひどくて眠れない時にはピッタリなグッズです。

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また、鼻うがいもおすすめです。鼻うがいと効くと、痛そうなイメージがある方も多いと思いますが、そんなことはありません。鼻うがいをすることで、一時的に鼻の中にある花粉を洗い流し、鼻の通りをよくしてくれます。

花粉症を治療する薬ではないため、また、花粉を吸い込んでしまうと鼻が詰まってしまう可能性はありますが、一時的にも鼻をスッキリさせることで、気分もスッキリさせることができます。

鼻うがいは自分で専用の塩水を作って行うこともできますが、面倒だという方には「アルガード 鼻すっきり洗浄液」がおすすめです。

鼻の穴にノズル差し込むだけで簡単に使えることや、何より洗浄液で鼻がツーンとすることがありません。

また、スプレーのミント系の洗浄液なので、使った後にスースーと爽快な気分になれるのがおすすめなポイントです。

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体力を消耗してしまう

実は花粉症の典型的な症状である、鼻づまりや鼻水、くしゃみなどは消費カロリーが多く、思った以上に体力を消耗します。

たとえば、くしゃみは1回につき約4キロカロリーを消費します。これは、100メートルを走ったのど同様のカロリー消費です。

「花粉症でくしゃみが止まらない」という方は、これだけで相当のカロリー消費、つまり体力を消耗している訳です。

また、他の症状もみなさんが思っている以上にカロリーを消費しています。そのため、体力消耗による疲れも花粉症の眠気やだるさの原因の1つと言えるでしょう。

自分でできる対処法

消耗した体力を回復させるためには睡眠が大切です。鼻づまりなどでねれない場合には、先ほどご紹介した「鼻腔拡張グッズ」を使ったり、「鼻うがい」を行うことで睡眠の妨げになる鼻づまりなどの症状を和らげ、睡眠をしっかりとるということが何より大切です。

花粉症治療薬の副作用

辛い花粉症の症状を少しでも抑えるために、薬を服用している方は多いと思います。

主に花粉症の薬としては、くしゃみや鼻水を抑える抗ヒスタミン剤や、鼻づまりを抑える抗ロイコトリエン薬、または点鼻薬や点眼薬などが一般的です。

ひどい鼻づまりなどの症状がある場合には、即効性のある「ステロイド剤」が処方される場合もあります。

これらは、花粉症の症状を和らげる効果が期待できますが、一方で脳の働きを抑制し、集中力などを低下させてしまう副作用を持っています。

このような花粉症治療薬の副作用も、眠気や体のだるさの原因の一つです。

特に、花粉症治療薬を服用する場合などには、車の運転を控えたりなど、眠気や体のだるさが出る前提で行動することが大切です。

自分でできる対処法

近年の抗アレルギー剤は比較的副作用が少ないものが多くなってきているようです。その中でもアレグラやクラリチン、エバステル、アレジオンなど副作用の弱いものを処方してもらったり、ドラッグストアの薬剤師に「副作用の弱いものが良い」と伝えて紹介してもらったりすると良いでしょう。

また、眠気といった副作用がほとんどなく、花粉症への効果が期待できる「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」「麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)」「麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)」「五虎湯(ごことう)」などの漢方を使うのも良いでしょう。

ー 水っぽい鼻汁や、冷えなどの症状がある場合 ー

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ー 粘り気のある鼻水や、鼻づまり、目のかゆみなどの症状がある場合 ー

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他にも点鼻薬や点眼薬には眠気の副作用は無いため、こちらの使用を検討するのも良いでしょう。

※薬や漢方を選ぶ際には、ご自身で判断してしまう前に医師や薬剤師に確認してから服用するようにしましょう。

いかがでしたか?花粉症の症状はどれも日常生活の質を著しく下げてしまうものが多く、悩んでいる方は多いと思います。

未だ花粉症自体を治療できる方法は確立されていませんが、対症療法である薬や、治療方法は日々進化してきています。

そういった対症療法に加え、みなさん自身でできる花粉を「吸わない」「入れない」「持ち込まない」対策や鼻づまりなど症状を少しでも和らげる対策をしっかり行っていくことで、上手く花粉症と付き合っていきましょう。

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