妊娠初期から後期にかけて眠気や体がだるいと感じるのはなぜ? その原因と対処法とは?

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妊娠初期から後期にかけて、妊娠中に強烈な眠気や体がだるいと感じている方は多いのではないでしょうか。中には妊娠中の強烈な眠気に耐えられず一日中寝ているという方もいるほどです。

妊娠に眠気やだるさはつきものだと一般的に言われていますが、ここではそんな妊娠中にだるさや眠気を感じる原因と、対処法についてご紹介いたします。

妊娠初期に眠気や体がだるいと感じる原因とは?

妊娠初期とは、妊娠4〜15週目までの期間のことをさします。

妊娠をすると女性の体内から、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンが分泌され、このホルモンにより女性の体内から、プロゲステロン(黄体ホルモン)と言う女性ホルモンの一種が分泌されるようになります。このプロゲステロンの作用が、妊娠中に眠気やだるさをもよおす最大の原因です。

プロゲステロンは、通常、次の図のように、排卵日から生理前までの期間(黄体期)に分泌される女性ホルモンです。

胎盤が出来上がるまでの間は、卵胞から分泌され、妊娠をしやすくする作用があり、次の図のように妊娠初期から妊娠8ヶ月目あたりまで、プロゲステロンの分泌量は増えていきます。

しかし、妊娠15週目あたりで、胎盤が出来上がると、プロゲステロンは胎盤から分泌されるようになります。そして、胎盤を維持したり、乳腺の発達を促したり、妊娠をサポートしてくれます。

その一方で、体温を高く保つ作用や、眠気をもよおす作用があり、その効果は睡眠薬に匹敵すると言われているほど強力です。生理前に感じる眠気やだるさもこのプロゲステロンの作用によって起こっています。

また眠気だけではなく、頭痛やだるさ、便秘やイライラ、無気力症などさまざまな症状をもたらすことがあります。いわゆる生理前の月経前症候群(PMS)のような症状が妊娠中は続くということです。

確かに眠気やだるさを女性にもたらすプロゲステロンですが、妊娠をした女性にとってはなくてはならないホルモンなのです。

[st-kaiwa1]分かりやすくまとめると、妊娠初期(4週目〜15週目)までに感じる眠気やだるさは次の2つの原因で起きているんだね!

ー妊娠初期の眠気やだるさの原因ー

■妊娠の準備による体の変化により、体に通常以上の大きな負荷がかかる
■分泌されるプロゲステロンの眠気をもよおす作用

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妊娠初期の強烈な眠気やだるさはいつまで続くの?

プロゲステロンの分泌は妊娠後に始まり、妊娠8ヶ月ごろに分泌量は最大になります。その後分泌の量はゆるやかに減少していきますが、妊娠中は常に少なからずプロゲステロンが分泌されているため、妊娠初期だけではなく後期にかけても同様の眠気やだるさが緩やかに続いていきます。

特に妊娠初期には胎盤が出来上がったり、つわりがあったり、妊娠の準備のために体の状態が大きく変化します。

そのため、妊娠後期にくらべて妊娠から、妊娠約15週目までの妊娠初期は、特に眠気やだるさ、またプロゲステロンによってもたらされるさまざまな症状を感じやすくなります。

このように一番強烈な眠気やだるさをもよおすのが妊娠初期の特徴であり、これらの症状は15週目あたりから妊娠中期にかけて緩やかに落ち着き、体調も回復してきます。

妊娠中期に眠気や体がだるいと感じる原因とは?

妊娠16週目から妊娠27週目までを妊娠中期と呼びます。この時期になると胎盤が完成し、プロゲステロンは胎盤から分泌されるようになります。

また、通常妊娠初期に比べて、眠気やだるさなどは落ち着いてきますが、プロゲステロンの分泌はされているため、眠気やだるさは続きます。

妊娠初期ほどではなりませんが、眠気やだるさのために、日中や仕事中などにぼーっとしてしまったり、睡魔に襲われ昼寝をしてしまう方が多いようです。

[st-kaiwa1]妊娠初期から眠気やだるさは落ち着いてくるけれども、プロゲステロンは分泌され続けているから、引き続き眠気やだるさを感じる女性が多いんだね。

ー妊娠中期の眠気やだるさの原因ー

■分泌されるプロゲステロンの眠気をもよおす作用

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妊娠後期に眠気や体がだるいと感じる原因とは?

妊娠28週目から39週目までを妊娠後期と呼びます。

妊娠8ヶ月ごろになるとプロゲステロンの分泌量は最大になり、このあたりから分泌量がゆるやかに減少していきます。また、胎児の動きが活発になったり、おなかも大きくなってくるため、重いお腹を支えなければならず、肉体疲労を伴い始めます。

そのため妊娠後期には、眠気だけではなく腰が痛くなってしまったり、夜中に何度も目覚めてしまったり、体が疲れやすいなどさまざまな症状が出てきます。

実は妊娠後期にはプロゲステロンの分泌量が減少すると共に、妊娠後期になるとエストロゲンという女性ホルモンの分泌が増えていきます。このエストロゲンとは、生理後から次の排卵日までの卵胞期に分泌される女性ホルモンであり、精神を高揚させる効果があります。

そのため、このホルモンの影響により、妊娠後期の女性は、睡眠中も覚醒しやすくなったり、質の高い睡眠を取りづらくなってしまいます。そのため、プロゲステロンの作用だけではなく、質の高い睡眠が取れないというエストロゲンの作用も加わり、眠気やだるさを誘発してしまいます。

さらには、胎児を育てるために通常の1.1〜1.2倍のエネルギーを消費します。これにより疲れやすくなってしまうことも、妊娠後期に眠気や体がだるいと感じてしまう原因の一つです。

[st-kaiwa1]妊娠後期はさらにエストロゲンの分泌や、胎児を育てるため、大きなお腹を支えるための負荷が重なってさらに眠気やだるさを感じやすくなるんだね。

ー妊娠後期の眠気、だるさの原因ー

■分泌されるプロゲステロンの眠気をもよおす作用。
■分泌されるエストロゲンの覚醒作用により質の高い睡眠が取りづらい。
■胎児を育てるための通常以上のエネルギーを消費するため、疲れやすい。
■大きなお腹により肉体疲労が増加、また睡眠の阻害要因にもなる。

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妊娠中の眠気やだるさと上手く付き合っていくためには?

妊娠中は胎児の影響も考え、一般的に眠気を取る作用があるカフェインなど覚醒物質の摂取はあまり良くありません。食べ物などによる眠気覚ましがあまり使えないため、次のように、水を飲んだり、軽い伸びをしたり、下記のような眠気に効くツボを押したりすることで耐え忍ぶしかありません。

【眠気やだるさの解消が期待出来る対処法】
水を飲んで眠気を覚ます
軽く伸びをしたり、少し歩いたり体を動かすことで眠気を覚ます
眠気に効くツボを押す
攅竹(さんちく):目頭から真っ直ぐ上に引いた直線と眉頭がぶつかった点
晴明(せいめい):目頭の内側
中衝(ちゅうしょう):手の中指、爪の生え際より少し上の人差し指側
合谷(ごうこく):手の人指し指と親指の骨がぶつかるところから少し人差し指側

特に妊娠初期や後期の眠気やだるさは耐え難いものがあります。そのため、妊娠中には「辛くなったら無理をせずに寝る」ことが一番眠気と上手く付き合う方法だと思います。

特に、仕事中や特に運転中にこのような眠気、だるさに襲われてしまっては水やツボ、ストレッチなどの対症療法で抑えるのには限界があります。

眠気を感じたらいさぎよく仮眠を取るなどして、上手く睡魔をコントロールするように心がけてみてください。

妊娠中の眠気や体のだるさは、少なからず妊婦さんが必ず感じるものです。そして、それは先ほどご説明したとおり自分自身ではコントロールしづらいものです。

確かに眠気を必死に我慢したり、コントロールする努力はしてもいいとは思いますが、あまり無理をするとストレスが溜まってしまい、かえって精神や胎児に悪影響を及ぼしてしまいます。

そのため妊娠中は眠いと感じたら出来る限り睡眠を取るようにしましょう。また、妊婦さんの努力だけではなく「妊娠中は激しく眠いものだ」という事を周囲の人がしっかり認識して、理解してあげることが何より大切です。

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